渡邊研究室とは

インタラクションデザイン
実験的思考でコンピュータとインターネットを素材に人々に新しい価値、体験をプロトタイピングし、多様な未来を例示する

2000年以降、コンピュータやインターネットなどの情報技術はあらゆるものごとを考える前提となりました。新しいサービスや活動を考える上でも、コンピュータやインターネットを利用することはもはや特別なことではなくなっています。

 

一方で、コンピュータやインターネットはメタメディアで、どんなカタチにでもなりますし、あらゆる体験を人々に提供可能です。ほぼ無限ともいえる可能性を持ったこのメタメディアは、はじめはタイプライターとテレビを組み合わせたインタフェースでしたが、ようやくスマートフォンというまったく新たに設計した形が生活に浸透しはじめました。しかし、これも1つのカタチに過ぎず通過点です。

 

コンピュータの最大の性質は何にでもなり得ることです。この性質を人々の価値に変換するためには、情報技術の性質の理解と人間の性質、文化の性質、社会の性質を理解したインタフェースとインタラクション設計です。人々の活動の中にどう情報技術を融け込ませるか、あるいは情報技術によって人々の活動をどう変えるのか。情報技術だけに閉じない人間の知覚・行為の活動系を含めたダイナミズムを設計することが求められます。これがインタラクションをデザインするということです。

 

渡邊研究室では「人と情報技術」の2つを学びながら、体験可能な未来を発信していきます。

 

具体的な研究テーマ

(1)自己帰属感/運動主体感

自己帰属感をキーワードに、人間の身体・知覚・行為の側面から、デバイス、アプリケーション、映像、VR、ARなどを対象に五感に囚われない「没入感」や「体験」の向上を目指したシステムの研究開発をしています。

(2)インターネット、Web前提のインタラクション手法、プロダクト設計

インターネットの体験の中心はブラウザが大きな役割を担っていました。しかし、ワイヤレスネットワーク環境の充実やコンピュータの小型化高性能化により、PCやスマートフォン以外のさまざまなモノへもインターネットが接続できるようになりつつあります。そうした時代にはユーザインタフェースの発想以上に、生活の文脈の中でそのプロダクトがもたらす意味や価値が重要になり、インタラクションデザインの発想が不可欠になります。インターネットがつながるモノづくりの時代は、3Dプリンタとの関係性も切り離せません。ものづくりの方法、あり方の新しい本質を研究しています。

(3)消極性デザイン、コミュニケーション手法

IoTが進むなかで、face to faceのコミュニケーションも変わろうとしています。これまでface to faceがもっとも優れたコミュニケーションのように考えられることが多かったように思います。しかしながら、そこではLINEのようにスタンプを送り合って場を盛り上げたり、気まずい状況を絵文字でごましたりすることはできません。オンラインでのコミュニケーションは、もはや数十年のインターネット文化で積み重ねられてきており、現実世界にはない良さがあることもわかってきています。オンライン、オフライン問わずコミュニケーションの新しいあり方を研究しています。

 

企業共同研究

インタラクションデザイン手法、実験的プロトタイピングを通じて、企業とともに情報技術を用いた新しい未来を提案、研究しています。

  • 三菱電機株式会社(2015~
  • クックパッド株式会社(2016~
  • シードルインタラクションデザイン株式会社

研究費/事業

  • 文部科学省 COI STREAM 感性とデジタル製造を直結し、生活者の創造性を拡張するファブ地球社会創造拠点(2013~
  • 科研費 若手研究B インタラクションにおける自己帰属プロセスの解明 (2016~

渡邊研究室を知るための書籍

融けるデザイン ―ハード×ソフト×ネット時代の新たな設計論 (渡邊恵太 単著)

UI GRAPHICS ―世界の成功事例から学ぶ、スマホ以降のインターフェイスデザイン

消極性デザイン宣言 ―消極的な人よ、声を上げよ。……いや、上げなくてよい。